英ARCインターナショナル

組み込みチップの英ARCインターナショナルは、世界最小サイズのデジタルオーディオサブシステム「ARC600デジタルオーディオプラットフォーム」と専用開発ツールセットを製品化した。

ARC600は民生機器向けだ。ソフトウエアをハードに組み込むことで従来比30%の低消費電力化と15%のチップサイズ低減を図った。コアは0.13マイクロメートルプロセス、290メガヘルツ動作。MP3/AC3/AAC/などのエンコード・デコードが利用できるとした。

価格

当初の価格は、ARC600のオーディオエンコーダが3万ドルだった。デコーダ価格は5万ドル。ライセンス基本料は約20万ドル。

任天堂や富士通、ソニー

ARCインターナショナルは、カスタマイズ可能な32ビットRISC(縮小命令型コンピューター)チップが特徴だ。任天堂のスーパーファミコン向けにグラフィックアクセラレータを供給した実績があった。日本では富士通やソニー、川崎マイクロエレクトロニクスもユーザーだった。

米ADI

米アナログ・デバイセズ(ADI)は2003年12月9日、民生用オーディオ機器向けDSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)4製品を発表した。オーディオ専用オンチップ周辺回路を組み込んだ。DVD装置や車載オーディオの高音質化を図ることができた。

新DSP「ADSP-21266/21267/21364/21365」は、従来比最大三倍の32/40ビット浮動小数点演算性能を持つとした。0.13マイクロメートルプロセスで動作周波数は150~300メガヘルツ。オンチップRAM最大3メガビット、同ROM最大4メガビットによって外部メモリーを不要にした。

マイクロソフトWMAプロやPCM、ドルビーなどのオーディオアルゴリズムに対応した。7.1チャンネルスピーカーシステムで再生。最大192キロヘルツのサンプリングレートで処理できた。最新のDVD仕様にも対応できた。2004年第1四半期から順次量産出荷した。当初の価格は9.95~24.95ドルだった。